問19 2019年1月実技(資産設計)
問19 問題文
翔平さんの公的年金加入歴は下記のとおりである。仮に翔平さんが現時点(35歳)で死亡した場合、翔平さんの死亡時点において妻の麻衣さんに支給される公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、翔平さんは、入社時(23歳)から死亡時まで厚生年金保険に加入しているものとし、遺族給付における生計維持要件は満たされているものとする。
1.遺族基礎年金と死亡一時金が支給される。
2.遺族厚生年金と寡婦年金が支給される。
3.遺族基礎年金と遺族厚生年金が支給される。
問19 解答・解説
遺族基礎年金・遺族厚生年金に関する問題です。
公的年金の被保険者が死亡した場合、遺族に対して遺族基礎年金や遺族厚生年金が支給されます。
まず、遺族基礎年金は、子供や子供のいる配偶者が支給対象で、支給要件は以下全てを満たすことが必要です。
●配偶者の場合:被保険者(夫・妻)が死亡した当時、生計維持関係にあり、子どもと同一生計。
●子の場合 :被保険者(父・母)が死亡した当時、生計維持関係にあり、18歳未満(18歳到達年度末まで可)、または20歳未満で障害有り。かつ、結婚していない。
よって、現時点で翔平さんが死亡した場合に、妻の麻衣さんには1歳の雄介さんがいるため、遺族基礎年金が支給されます(雄介さんが18歳になる年度末まで)。
次に、遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者が死亡した場合、その被保険者によって生計を維持されていた配偶者および子、父母、孫、祖父母(←支給順位順)に、支給されます(最高順位の者以外には受給権無し)。
よって、翔平さんに生計を維持されていた妻の麻衣さんには、遺族厚生年金も支給されます。
また、夫死亡時に40歳以上で子のいない妻や、子があってもその子が遺族基礎年金における加算対象外となったときに40歳以上の妻には、遺族厚生年金に中高齢寡婦加算が加算されます。
さらに、寡婦年金は、子のない妻に対し、60歳から老齢基礎年金の支給開始年齢まで支給されます。
なお、国民年金の死亡一時金とは、遺族基礎年金の受給権者(妻・子)がいない場合に遺族に支給されるものですので、遺族基礎年金を受給できる遺族がいると、支給されません。
夫が35歳で死亡時、妻は33歳ですが子どもがいますので、中高齢寡婦加算も寡婦年金もなく、死亡一時金もありません。
よって正解は、3
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