問9 2018年9月実技(保険顧客)
問9 問題文
X社が現在加入している生命保険を現時点で解約した場合のX社の経理処理(仕訳)について、次のうち最も適切なものはどれか。なお、X社が解約時までに支払った保険料の総額は5,600万円である。
1)
2)
3)
問9 解答・解説
逓増定期保険の経理処理に関する問題です。
逓増定期保険は、保険期間の前半6割では損金算入は一定割合までで、後半4割では全額損金算入しつつ、前半に資産計上した分は期間の経過に応じて取崩して損金算入します。
前半6割期間の損金算入割合は、契約日が平成20年2月28日以降の場合、
●期間満了時年齢45歳超の場合、2分の1損金算入
●期間満了時年齢70歳超、契約時年齢+保険期間×2=95超の場合、3分の1損金算入
●期間満了時年齢80歳超、契約時年齢+保険期間×2=120超の場合、4分の1損金算入
となり、満了時年齢45歳以下の場合は全額損金算入となります。
本問ですと、保険期間満了時の被保険者年齢は72歳ですが、満了時70歳超、契約時年齢50歳+保険期間22年×2=94<95ですので、満了時45歳超、前半6割期間での保険料支払い時は2分の1資産計上(前払保険料)に該当します(残り2分の1は損金算入)。
また、解約時は資産計上額<解約金の場合は差額を雑収入として益金算入し、資産計上額>解約金の場合は差額を雑損失として損金算入します。
問題文では現在までの払込済保険料5,600万円ですから、前払保険料としての資産計上額は半額の2,800万円。
よって資産計上額2,800万円<解約金4,600万円ですので、差額1,800万円は雑収入として益金算入します。
よって正解は、1
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