問6 2014年5月実技(保険顧客)

問6 問題文と解答・解説

問6 問題文

最後に,Mさんは,Aさんが個人事業主となった後の生命保険の活用についてアドバイスした。Mさんの,Aさんに対するアドバイスとして,次のうち最も不適切なものはどれか。

1) 「Aさんが病気やケガにより休業した場合,国民健康保険には原則として休業に対する補償がありません。Aさんが病気やケガにより入院した場合の医療費の負担に備えて,医療保険に加入することを検討されてはいかがでしょうか」

2) 「Aさんの生命保険の死亡保障額の設定にあたっては,残される妻Bさんの生活資金のほかに,事業に係る当面の人件費や買掛金等に充当するための資金も考慮するとよいでしょう」

3) 「Aさんを契約者(=保険料負担者)および被保険者とする生命保険の保険料はすべて,Aさんの事業所得の金額の計算上,必要経費として事業収入から差し引くことができますので,生命保険に加入することで所得税の負担を軽減することができます」

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問6 解答・解説

生命保険のアドバイスに関する問題です。

1)は、適切。サラリーマンなどの会社員が加入する健康保険には、ケガや病気による休業を補償する傷病手当金がありますが、国民健康保険には原則として休業補償がありません。
よって、ケガや病気による医療費負担に備えとして、医療保険への加入は検討に値します。

2)は、適切。事業主の場合、死亡保障額を設定する際は、遺族の生活資金に加えて、当面の事業継続に関する支払い(人件費や買掛金等)を手当てできる額(事業保障資金)も考慮することが必要です。

3)は、不適切。生命保険や医療保険の保険料は、事業所得計算上の必要経費とはならず、生命保険料控除として所得控除の対象です。
医療保険や生命保険は事業と直接関係するものではないため、必要経費とならないわけです(医療保険や生命保険に入らなくても事業はできますからね)。

問5             第3問

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