問5 2013年1月実技(保険顧客)
問5 問題文
次に,Mさんは,生命保険の見直しについてアドバイスした。Mさんの,Aさんに対するアドバイスとして,次のうち最も不適切なものはどれか。
1) 「現在よりも死亡保障を増額したい場合は,契約転換制度を利用することも可能です。定期保険特約の保障金額を増額する一方,主契約の終身保険の保障金額を現在より抑えることで,見直し後の保険料の大幅な上昇を抑えることもできます」
2) 「Aさんが死亡した場合,妻Bさんに死亡保険金が支払われますが,その後,特約として付加されている妻Bさんに対する保障は,消滅することになります。妻Bさんの医療保障等を確保するためには,妻Bさんを被保険者とする生命保険に別途新規加入することをお勧めします」
3) 「仮に,現在加入している生命保険契約を払済終身保険に変更した場合,定期保険特約等の死亡保障部分の特約は消滅しますが,災害入院特約や疾病入院特約等の医療保障部分の特約は継続するため,医療保障を新たに準備する必要はありません」
問5 解答・解説
生命保険の見直しに関する問題です。
1)は、適切。定期保険特約付終身保険(更新型)は、終身部分は死ぬまで保障が変わらず、一定期間定期保険を特約として付ける保険で、定期部分の特約を更新していくことになりますが、更新時に保険料は再計算されて高くなります。
契約転換の場合も、保険料は転換時の年齢・保険料率により計算されますが、現在加入している生命保険の積立部分や積立配当金を「転換(下取り)価格」として、新しい契約の一部にあてるため、死亡保障を増額しながら保険料の大幅な上昇を抑える(定期部分の保障を増額し終身部分の保障を減額する)、といった総合的な見直しをすることができます。
2)は、適切。現在加入中の生命保険は、妻Bさんの保障は「災害・疾病入院特約」「家族定期保険特約」と、全て特約として付加されており、Aさんの死亡により主契約がなくなれば、特約も消滅します。必要であれば、妻Bさんを被保険者とする生命保険に新規加入することも検討した方がいいですね。
3)は、不適切。払済保険は、生命保険の保険料の払込みを中止し、その時点での解約返戻金をもとに、“保険期間は変えない”で、“保険金額は少ない”保険に変更したもので、付加している各種特約は消滅します(リビング・ニーズ特約は継続)。
このため、医療保障や家族の保障等の準備を検討することが必要となります。
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