3級FP過去問解説 問12 2023年9月実技（保険顧客）

Ａさんの2023年分の所得税における生命保険料控除の控除額は、次のうちどれか。

1)　４万円

2)　８万円

3)　10万円

生命保険料控除に関する問題です。

2010（平成22）年の法改正により、生命保険料控除は、一般・個人年金に加えて、介護医療保険料控除の３つになりました。

これにより、生命保険料控除の合計の上限は、所得税は10万円から12万円、住民税は5万円から7万円に変更されました。
具体的には、一般・個人年金・介護医療それぞれで、所得税4万円、住民税2万8千円の控除枠となりましたが、住民税の控除額は2万8千円×3＝8万4千円とならず、7万円で切られてしまいます。
なお、上限額まで控除されるのは、いずれも年間の支払保険料が8万円超（住民税は5.6万円超）である場合のみで、それ以下の場合は支払保険料の額に応じて、一定額が控除されます。
ただし、2011（平成23）年12月31日以前に締結した生命保険は、2012（平成24）年1月1日以降に契約転換や特約の中途付加を行わない限り、2011（平成24）年以降も旧生命保険料控除制度が適用されます。

従って本問の保険契約の終身保険と終身がん保険はいずれも新生命保険料控除制度が適用され、終身保険は一般生命保険料控除の対象となり、終身がん保険は介護医療保険料控除の対象となります。

本問では、終身保険で年間合計12万円支払っていますので、生命保険料控除額は上限の4万円です。
また、終身がん保険では年間合計9万円を支払っていますので、介護医療保険料控除額は上限の4万円です

従って、Ａさんの2023年分の所得税における生命保険料控除の控除額は、4万円+4万円＝8万円　です。

よって正解は、２

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