問8 2016年5月実技(保険顧客)
問8 問題文
《設例》の生命保険の第1回保険料払込時の経理処理(仕訳)として、次のうち最も適切なものはどれか。
〈参考:逓増定期保険の支払保険料(保険期間の当初6割相当期間)の経理処理〉
1)
2)
3)
問8 解答・解説
逓増定期保険の経理処理に関する問題です。
逓増定期保険は、保険期間の前半6割では損金算入は一定割合までで、後半4割では全額損金算入しつつ、前半に資産計上した分は期間の経過に応じて取崩して損金算入します。
前半6割期間の損金算入割合は、契約日が平成20年2月28日以降の場合、
●期間満了時年齢45歳超の場合、2分の1損金算入
●期間満了時年齢70歳超、契約時年齢+保険期間×2=95超の場合、3分の1損金算入
●期間満了時年齢80歳超、契約時年齢+保険期間×2=120超の場合、4分の1損金算入
となり、満了時年齢45歳以下の場合は全額損金算入となります。
※問題文の資料では資産計上割合が示されているため、上記の損金算入割合との表裏一体です。
本問ですと、保険期間満了時の被保険者年齢は72歳ですが、満了時70歳超、契約時年齢50歳+保険期間22年×2=94<95ですので、満了時45歳超、前半6割期間での保険料支払い時は2分の1資産計上(前払保険料)に該当します(残り2分の1は損金算入)。
また、解約時は資産計上額<解約金の場合は差額を雑収入として益金算入し、資産計上額>解約金の場合は差額を雑損失として損金算入します。
問題文では年払保険料990万円ですから、半額の495万円が定期保険料として損金算入され、残りの495万円が前払保険料として資産計上されます。
また、保険料は通常現金か預金から支払いますから、貸方に現金・預金として990万円を計上します。
従って正解は、3)
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