3級FP過去問解説 問7 2012年9月実技（保険顧客）

Ｘ社は，《設例》の生命保険契約から死亡保険金9,000万円を受け取った。死亡保険金受取時のＸ社の経理処理（仕訳）について，下記の空欄(1)〜(3)に入る語句または数値の組合せとして，次のうち最も適切なものはどれか。

＜Ｘ社の死亡保険金受取時の経理処理（仕訳）＞


1)　(1)現金・預金　(2)9,000　(3)雑収入

2)　(1)現金・預金　(2)540　(3)保険料積立金

3)　(1)死亡保険金　(2)9,000　(3)支払保険料

法人の生命保険の経理処理に関する問題です。

法人が保険金や解約返戻金を受け取ったとき、経理処理は以下の計算式によります。
受取保険金−資産計上額＝保険差益
※受取保険金…満期保険金・解約返戻金・死亡保険金等
※資産計上額…積立保険料、養老保険・終身保険の保険料等

ここで、保険差益がプラスなら「雑収入」、マイナスなら「雑損失」として計上され、雑収入であれば益金、雑損失であれば損金として課税所得に含まれるわけです。

設例の「無配当定期保険」とは、保険会社からの配当金支払いがない定期保険のことで、掛捨て型の保険であることから、支払った保険料全額を損金算入することができます。
よって、これまでの資産計上額は0円ですから、受取保険金＝保険差益＝雑収入となるわけです。
保険差益＝死亡保険金9,000万円−資産計上額0円＝雑収入9,000万円
保険金は通常銀行振込（預金）で支払われますから、死亡保険金9,000万円は、現金・預金の入金として記帳され、雑収入として計上されるわけです。

以上により正解は、(1)現金・預金　(2)9,000　(3)雑収入

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