問4 2012年9月実技(保険顧客)
問4 問題文
Mさんは,Aさんに対して,Aさんが現在加入している生命保険について説明した。Mさんの,Aさんに対する説明として,次のうち最も不適切なものはどれか。
1) 「お子さまが独立していらっしゃいますので,死亡保障は減額等の見直しを検討するとよいでしょう。ただし,現在加入している保険の主契約の予定利率は,最近の予定利率に比べて高いと思われますので,主契約の見直しは,慎重に検討することをお勧めします」
2) 「現在加入している保険の疾病入院特約は,主契約の保険料払込満了以後は継続することができません。したがって,医療保障は別途,準備されることをお勧めします」
3) 「現在加入している保険を見直しするにあたり,以後の保険料を負担することなく保障を継続できる払済保険に変更する方法もあります。ただし,この場合,現在付加されている特約は消滅します」
問4 解答・解説
生命保険の見直しに関する問題です。
1)は、適切。子どもが独立するまでは、死亡保障を厚めにすることが必要ですが、独立後は減額することも検討に値します。ただし、加入中の保険契約の予定利率が高い場合、見直しによって現在の低い予定利率が適用され、保障の割に保険料が高くなってしまう場合もあるため、慎重に検討することが必要です。
本問のように、20年前に契約した保険であれば、現在よりも予定利率は高い可能性が高いですね。
2)は、不適切。終身保険は、通常○○歳で保険料払込満了として契約しますが、満了時までに支払った保険料は、入院特約等の医療特約や定期保険特約といった特約部分の保険料も含んだ金額です(定期保険特約付終身保険の場合、満了時に定期保険特約は消滅します)。
このため、入院特約等の医療特約の継続を希望する場合、通常、主契約の保険料払込満了時に特約保険料を一括して前納するか、分割払(複数年前納、年払等)により払い込むことが必要です。
3)は、適切。払済保険は、生命保険の保険料の払込みを中止し、その時点での解約返戻金をもとに、“保険期間は変えない”で、“保険金額は少ない”保険に変更したもので、付加している各種特約は消滅します(リビング・ニーズ特約は継続)。
このため、医療保障や家族の保障等の準備を検討することが必要となります。
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