問8 2010年9月実技(個人資産)
問8 問題文
Aさんが,不動産賃貸業に従事する妻Bに支払った青色事業専従者給与に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。
なお,Aさんは,妻Bに係る「青色専従者給与に関する届出書」を所定の期限までに所轄税務署長に対して提出しており,また,各選択肢においてAさんが妻Bに対して支払った給与の額は,労務の対価として相当なものであるものとする。
1)
青色事業専従者給与として必要経費に算入できる上限額は年間86万円と法定されているので,仮に,Aさんが妻Bに対して年間200万円の給与を支払った場合には,その支払額のうち86万円を超える部分である114万円は,Aさんの不動産所得の金額の計算上,青色事業専従者給与として必要経費に算入できない。
2)
配偶者の合計所得金額が38万円以下であれば控除対象配偶者となるが,仮に,Aさんが妻Bに対して年間103万円以下の青色事業専従者給与を支払った場合には,Aさんは,課税総所得金額の計算上,配偶者控除の適用を受けられない。
3)
1年間を通じて事業に専従していなければ青色事業専従者とはならないので,仮に,妻Bが病気により年間8カ月だけしかAさんの事業にもっぱら従事することができなかった場合には,Aさんが妻Bに対して支払った8カ月分の給与は,青色事業専従者給与としてAさんの不動産所得の金額の計算上,必要経費に算入できない。
問8 解答・解説
青色専従者給与に関する問題です。
青色専従者給与とは、青色申告をしている自営業者の妻など、主に青色申告事業者に従って仕事をしている人に、事業者が支払う給与で、必要経費となります。
1)
は、不適切。必要経費に算入できる上限額が年間86万円(配偶者の場合)と法定されているのは、事業専従者控除です。
事業専従者控除は、青色申告のように正規の簿記で記帳しない白色申告者が、生計を一つにする配偶者などに支払う給与の一定額を必要経費とすることが出来る制度です。
2)
は、適切。配偶者の合計所得金額が38万円以下の場合、配偶者控除の控除対象配偶者となります。しかし、青色事業専従者給与と配偶者控除は併用して適用を受けられません。
(配偶者特別控除、扶養控除も同様)
3)
は、不適切。青色事業専従者給与は、年間6ヶ月超
(一定の場合には事業に従事できる期間の2分の1超)、専ら従事していることが必要ですので、病気により年間8カ月だけしか従事していなくても、8カ月分の給与は青色事業専従者給与として必要経費に算入できます。
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