問4 2024年1月実技(個人資産)
問4 問題文
Mさんは、〈X社に関する資料〉から算出されるX社株式の投資指標について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
1) 「株価の相対的な割高・割安の度合いを判断する指標として、PERやPBRがあります。X社株式のPERは12.5倍、PBRは1.25倍です」
2) 「会社の収益性や経営効率を測る指標として、ROEがあります。X社のROEは10%です。一般に、ROEが高い会社ほど、資本の効率的な活用がなされていると判断することができます」
3) 「株価に対する1株当たりの年間配当金の割合を示す指標を配当性向といいます。X社株式の配当性向は25%です」
問4 解答・解説
投資指標に関する問題です。
1)は、適切。PER(株価収益率)とは、現在の株価が1株当たりの当期純利益の何倍かを示すもので、PERが低いほど割安です。
PER(株価収益率)=株価/1株当たり利益(EPS)
=株価/(当期純利益/発行済株式総数)
よって、X社株式のPER=1,500円/(60億円÷5,000万株)
=12.5倍
これに対し、PBR(株価純資産倍率)とは、現在の株価が1株当たりの純資産の何倍かを示すもので、PBRが低いほど割安です。
PBR(株価純資産倍率)=株価/1株当たり純資産
=株価/(自己資本/発行済株式総数)
よって、X社株式のPBR=1,500円/(600億円÷5,000万株)
=1.25倍
2)は、適切。ROE(自己資本利益率)とは、自己資本を使ってどれだけ利益を上げたかを示しますので、ROEが高いほど資産が効率的に活用されることにより収益性が高く、株主への利益還元も期待できます。
ROE(自己資本利益率)=税引後純利益/自己資本×100
よって、X社のROE=60億円/600億円×100=10%
3)は、不適切。株価に対する1株当たり年間配当金の割合は、配当利回りです。
配当利回り=1株当たり年間配当金/株価×100(%)
よって、X社の配当利回り=(15億円÷5,000万株)/1,500円×100(%)
=2.00%
なお、配当性向は、当期純利益のうち配当に回した割合を示しています。当期純利益のうち配当に回した割合を示しているため、配当性向が高い銘柄ほど、株主に対する利益還元の割合が高いと考えることができます。
配当性向=1株当たり配当額÷1株当たり当期純利益×100(%)ですが、配当金支払額÷当期純利益×100(%) でも表せます。
本問の場合は後者の方が計算しやすいため、
X社の配当性向=15億円÷60億円×100(%)
=25%
よって正解は、3
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