3級FP過去問解説 問2 2023年9月実技（保険顧客）

次に、Ｍさんは、老齢基礎年金の繰上げ支給および繰下げ支給について説明した。Ｍさんが、Ａさんに対して説明した以下の文章の空欄(1)〜(3)に入る語句の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。

「老齢基礎年金の支給開始年齢は原則65歳ですが、Ａさんが希望すれば、60歳以上65歳未満の間に老齢基礎年金の繰上げ支給を請求することができます。ただし、繰上げ支給を請求した場合は、（　1　）減額された年金が支給されることになります。仮に、Ａさんが60歳０カ月で老齢基礎年金の繰上げ支給を請求した場合の年金の減額率は、（　2　）となります。
一方、Ａさんが希望すれば、66歳以後、老齢基礎年金の繰下げ支給の申出をすることができます。繰下げ支給の申出をした場合は、繰り下げた月数に応じて年金額が増額されます。Ａさんの場合、繰下げの上限年齢は（　3　）です」

1)　(1)生涯　(2)24％　(3)75歳

2)　(1)80歳まで　(2)30％　(3)75歳

3)　(1)生涯　(2)30％　(3)70歳

年金の繰上げ・繰下げに関する問題です。

年金を繰上げ受給する場合、1ヶ月につき0.4％減額され、減額された年金額で生涯支給されます（2022年3月までは0.5％減額）。
よって、60歳0ヶ月で繰上げ受給した場合の減額率は、5年×12月×0.4％＝24％　となります。

また、支給繰下げをした場合、年金は1ヶ月当たり0.7％増額されます。
65歳からの年金を、10年（120月）繰下げて75歳から受給することで、増額率は最大84％となります。
繰下げによる増額率＝10年×12月×0.7％＝84％
以前は、繰り下げる上限年齢は70歳で増額率は最大42％でしたが、2022年4月以降は上限年齢が75歳となり、増額率は最大84.0％まで引き上げられています。

よって正解は、１

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