問9 2021年9月実技(個人資産)
問9 問題文
Aさんの2021年分の所得税における総所得金額は、次のうちどれか。
1) 500万円
2) 512万円
3) 550万円
問9 解答・解説
総所得金額に関する問題です。
総所得金額は、大雑把に言うと、総合課税の所得を合計し、損益通算した後の金額です。
Aさんの所得は、事業所得と一時所得(一時払養老保険の満期保険金)、公的年金等の雑所得(特別支給の老齢厚生年金)で、全て総合課税の対象です 。
一時払の養老保険や個人年金保険・変額個人年金などを契約から5年以内に解約(満期による契約満了含む)した場合、金融類似商品として受取差益に20.315%の源泉分離課税となります(復興所得税含む)が、本問では、契約から10年後ですので、一時所得として総合課税の対象です。
事業所得は既に分かっていますから、ここでは一時所得と公的年金等の雑所得を計算します。
一時所得=収入額−収入を得るために支出した額−特別控除50万円
=212万円−200万円−特別控除50万円
=12万円−特別控除12万円 →※特別控除は12万円になる
=0円
※特別控除は「最高50万円」ですので、一時所得となる収入から支出を差し引いた額が50万円以下の場合は、その金額が特別控除額となります。
特別支給の老齢厚生年金や老齢基礎年金・老齢厚生年金は、公的年金等の雑所得として所得税・住民税の課税対象ですが、公的年金等控除の適用があります。
公的年金等の雑所得=年金収入−公的年金等控除額 です。
65歳未満で受け取る公的年金は、年60万円までは公的年金等控除により所得ゼロとなるため、公的年金の雑所得は算出されません。
※2019年分までは年70万円でしたが、2020年分以降は基礎控除が38万円から48万円に引き上げられた反面、公的年金等控除は10万円引き下げられたため、年60万円となっています。
よってAさんの総所得金額=500万円+0円+0円=500万円
よって正解は、1
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