問7 2021年5月実技（個人資産）
問7 問題文
Ａさんの2020年分の所得税における総所得金額は、次のうちどれか。
＜資料＞給与所得控除額
1) 705万円
2) 740万円
3) 840万円
問7 解答・解説
総所得金額に関する問題です。
総所得金額は、大雑把に言うと、総合課税の所得を合計し、損益通算した後の金額です。
Ａさんの所得は、給与所得と公的年金等の雑所得と不動産所得で、いずれも総合課税の対象です。
不動産所得は既に分かっていますから、ここでは給与所得と公的年金等の雑所得を計算します。
給与所得＝給与収入額−給与所得控除額
＝1,000万円−195万円
＝805万円
特別支給の老齢厚生年金や老齢基礎年金・老齢厚生年金は、公的年金等の雑所得として所得税・住民税の課税対象ですが、公的年金等控除の適用があります。
公的年金等の雑所得＝年金収入−公的年金等控除額 です。
65歳以上で受け取る公的年金は、年110万円までは公的年金等控除により所得ゼロとなるため、公的年金の雑所得は算出されません。
※2019年分までは年120万円でしたが、2020年分以降は基礎控除が38万円から48万円に引き上げられた反面、公的年金等控除は10万円引き下げられたため、年110万円となっています。
また、不動産所得の損失は他の総合課税の所得との損益通算が可能です（土地等を取得するための借金（負債）の利子分は除く）。
よってAさんの総所得金額＝給与所得＋公的年金等の雑所得＋不動産所得
＝805万円+0円＋▲100万円＝705万円
よって正解は、１
第3問
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