問8 2020年1月実技(個人資産)

問8 問題文と解答・解説

問8 問題文

Aさんの2019年分の所得税における所得控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1) 「Aさんの合計所得金額は1,000万円以下となりますが、妻Bさんの合計所得金額が38万円を超えますので、Aさんは配偶者控除の適用を受けることができません」

2) 「Aさんは長女Cさんに係る扶養控除の適用を受けることができます。長女Cさんに係る扶養控除の控除額は38万円です」

3) 「Aさんは母Dさんに係る扶養控除の適用を受けることができます。母Dさんに係る扶養控除の控除額は58万円です」

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問8 解答・解説

配偶者控除・特定扶養控除・老人扶養控除に関する問題です。

1)は、不適切。所得税の配偶者控除は、生計同一で年間の合計所得均金額が38万円以下(給与収入だけなら103万円以下)の配偶者であれば適用されますので、給与収入80万円の妻Bさんは、配偶者控除の対象です。
また、配偶者控除の適用を受ける人の合計所得金額が900万円までは控除額38万円ですが、900万円超950万円以下では26万円、950万円超1,000万円以下では13万円と、段階的に控除額が下がり、1,000万円超で控除額0円となります(給与収入だけなら1,220万円以下なら配偶者控除を受けられます)。
本問の場合、Aさんの給与所得は780万円で、一時所得となる養老保険の満期保険金と払込済保険料の差額を合計しても900万円以下であることが明白なため、一般の配偶者控除として38万円の控除対象となります。

2)は、不適切。扶養控除は16歳以上が適用対象で、控除額は38万円ですが、特定扶養控除は、19歳以上23歳未満が適用対象で、控除額は扶養控除38万円に25万円上乗せした、63万円です。
また、いずれも生計同一で合計所得金額38万円以下(給与収入だけなら103万円以下)であることが必要です。
よって、収入0円である20歳の長女Cさんは、特定扶養控除63万円の対象となります。

3)は、適切。70歳以上の人を扶養する場合、老人扶養親族として、同居する老親等の場合は58万円、同居する老親以外の場合は48万円の扶養控除が適用されます。
また、いずれも生計同一で合計所得金額38万円以下(年金収入だけなら158万円以下)であることが必要です。
よって、85歳で年金収入60万円の母Dさんは、同居老親等の老人扶養親族として、老人扶養控除58万円の適用対象です。

よって正解は、3

問7             問9

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