3級FP過去問解説 問7 2018年5月実技（保険顧客）

Ｍさんは、《設例》の＜資料１＞の長期平準定期保険について説明した。ＭさんのＡさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。

1)　「Ｘ社が受け取る解約返戻金は、Ａさんに支給する役員退職金の原資として活用するほか、借入金の返済や設備投資等の事業資金としても活用することができます」

2)　「保険期間開始時から当該保険期間の６割に相当する期間においては、支払保険料の２分の１を前払保険料として資産に計上し、残りの支払保険料については、期間の経過に応じて損金の額に算入します」

3)　「当該生命保険の単純返戻率（解約返戻金額÷払込保険料累計額）は、65〜70歳前後にピーク時期を迎え、その後は低下しますが、保険期間満了時には満期保険金が支払われます」

長期平準定期保険に関する問題です。

1)は、適切。長期平準定期保険では、被保険者が保険期間中に死亡した場合の死亡保険金や解約返戻金を、借入金の返済や人件費・設備投資等の企業の事業資金や役員退職金の原資として活用できます。

2)は、適切。長期平準定期保険では、前半6割期間での保険料支払い時は、保険料の２分の１を定期保険料として損金算入し、２分の１を前払保険料として資産計上します。
また、残りの期間では、支払う保険料全額に加えて、期間の経過に応じて前半6割で積み立てた資産も取り崩して損金算入します。

3)は、不適切。長期平準定期保険を解約する場合、保険期間の6割程度までの期間に最も高い返戻率（解約返戻金額÷払込保険料累計額）となります（実質100％超）が、その後減少し、保険期間満了時は0（ゼロ）となります。

よって正解は、３

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