問5 2015年5月実技(保険顧客)
問5 問題文
次に,Mさんは,生命保険の見直しについてアドバイスした。Mさんの,Aさんに対するアドバイスとして,次のうち最も適切なものはどれか。
1) 「保険金額を減額することで,保険料負担を軽減することができます。Aさんの必要保障額を改めて試算し,支出可能な保険料の範囲内で保障内容の見直しを検討してはいかがでしょうか」
2) 「契約転換制度を利用すれば,転換価格を転換後契約の保険料に充当することができ,かつ,転換後契約の保険料は転換前契約の加入時の年齢により算出されますので,新規に加入するよりも保険料の上昇を抑えることができます」
3) 「現在加入している生命保険契約を払済終身保険に変更すれば,入院特約などの各種特約は消滅しますが,以後の保険料負担はなく,現在の契約と同額の死亡保険金額を確保することができます」
問5 解答・解説
必要保障額・契約転換・払済保険に関する問題です。
1)は、適切。原則として、保険金が高額だったり保障が充実した保険は保険料が高くなります。死亡時の必要保障額の計算式は、必要保障額=死亡後の総支出−総収入 ですから、末子の成長につれて必要保障額は減っていきます。必要保障額が最大となるのは、末子が生まれたときですが、Aさんの保険は約20年前に契約したものですから、現在の必要保障額は減っていると思われます。
2)は、不適切。契約転換とは、現在加入している生命保険の積立部分や積立配当金を「転換(下取り)価格」として、新しい契約の一部にあてる方法で、保険料は転換時の年齢・保険料率により計算されます。
つまり、転換時は以前より年齢も上がっていて病気等のリスクも上がっているため、保険料は以前より高くなってしまうことがあります。
3)は、不適切。払済保険は、生命保険の保険料の払込みを中止し、その時点での解約返戻金をもとに、“保険期間は変えない”で、“保険金額は少ない”保険に変更したもので、付加している各種特約は消滅します(リビング・ニーズ特約は継続)。
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