問9 2017年5月実技(保険顧客)
問9 問題文
Mさんは、《設例》の長期平準定期保険について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
1) 「X社が保険期間中に資金を必要とした際に、契約者貸付制度を利用することで、当該保険契約を解約することなく、資金を調達することができます」
2) 「X社が当該保険契約を長男Bさんが65歳のときに解約した場合、解約時点における資産計上額を取り崩し、解約返戻金額との差額を雑損失として、その事業年度の損金の額に計上します」
3) 「当該生命保険の解約返戻金の額は、保険期間の経過とともに、一定の時期まで増加していきますが、その後減少して保険期間満了時には0(ゼロ)になります」
問9 解答・解説
長期平準定期保険の契約者貸付・解約時の経理処理・解約返戻金に関する問題です。
1)は、適切。生命保険の契約者貸付制度とは、契約している生命保険の解約返戻金の一定範囲内(70〜90%程度)で、生命保険会社からお金を借りられる制度です。
長期平準定期保険やハーフタックスプラン(福利厚生プラン)は、法人に急な資金需要が発生した場合には、契約者貸付制度により解約返戻金の90%まで融資を受けることが可能です。
2)は、不適切。長期平準定期保険では、解約時は資産計上額<解約金の場合は差額を雑収入として益金算入し、資産計上額>解約金の場合は差額を雑損失として損金算入します。
本問の場合、長期平準定期保険の前半6割期間(65歳時点は契約から25年目)ですので、保険料の2分の1を前払保険料として資産計上(210万円×1/2×25年=2,625万円)されているはずです。
よって、65歳時点で解約した場合、解約返戻金4,850万円との差額2,225万円が雑収入として計上され、解約した事業年度の経常利益が増加することが見込まれます。
3)は、適切。長期平準定期保険を解約する場合、保険期間の6割程度の時点が最も高い返戻率(解約返戻金額÷払込保険料累計額)となります(実質100%超)が、その後減少し、保険期間満了時は0(ゼロ)となります。
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